遠山の地声

アウェイ琉球戦レビュー&ホーム京都戦プレビュー

 アウェイ沖縄に乗り込んでの琉球ゴールデンキングス戦でしたが、無念の連敗となりました。前節の三河戦と同じく、初戦を接戦の末に落としたのが痛かったですね。

――初戦の勝敗を左右する最も大きなポイントとなったプレーは、4Q 6:20からのマクヘンリー選手のアタックで、この1つのプレーが勝敗を決めたゲームでした。

 あまりにもインパクトの強い、ゲームのモメンタムが変わる危険なプレーだった為、直後にタイムアウトを取り、我々もインサイドアタックを試みましたが失敗し、次のポゼッションでもまたマクヘンリー選手のアタックからオープンを作られ、シュートを決められてしまいました。

 マクヘンリー選手はゲームの最も重要な瞬間と勝負所において、このゲームで最も力強いプレーで琉球を勝利に導きました。

 「無念」や「痛かった」という表現は確かにそうかもしれませんが、我々が現在取り組んでいるプロセスの中ではそれはネガティブな表現です。

 我々は三河の橋本選手、比江島選手、金丸選手の勝負所でシュートを決めきる力強さや、マクヘンリー選手のプレーから勝負を決する力強さを学ぶことができました。

 それは簡単なことではないかもしれません。だから彼らは日本を代表する選手であり、長い間bjリーグのベストプレーヤーだったのです。

 しかし、今の我々にとっては必要な経験で、現に4Qラスト2:50からは狩野が力強く3連続でスコアとアシストでゲームを1点差まで戻してくれました。

 選手達は初戦の試合後、レギュラーシーズンのたった1試合に負けただけで悔しくて涙する人達です。

 「無念」や「痛かった」よりも、私は「彼らならより力強い勝者になれる」と思いました。

アウェイ琉球戦レビュー&ホーム京都戦プレビュー

 初戦は9-25、2戦目は6-21と、両日ともに1Qに大きく出遅れたのが響きました。なかなかインサイドを突けず、外からも攻めあぐねたようでしたが、試合前のゲームプランとのギャップがあったのでしょうか。

――初戦と2戦目の1Qのスコアは同じようですが、内容は全く違うものでした。

 初戦1Qはスコアこそ伸びませんでしたが、正しくプレーし、良いシュートを打っており、必要なことはディフェンスの少しの修正だけでした。しかも、そのディフェンスの修正は選手達自身もすぐに理解しており、お互い声を掛け合っていました。

 その為、このゲームは必ず追いつくと思っていたので、初戦は1Qに1度もタイムアウトを取らず、選手には「プレーは凄く良いから、このまま続けてくれれば必ず追いつく」と伝え2Qに追いつくことに成功し、3Qに逆転することができました。

 対して、2戦目の1Qはコンセプトに従わずにプレーし、共通認識が無く、悪いシュートが多かったので「今日は危ない」と思い、1Q途中でタイムアウトを取りました。

 当然、琉球も前日からの修正と対応がありましたが、ビデオを見直しても我々は共通認識の下でプレーしておらず、いくつかの原則原理に従わずバラバラにプレーしていました。

 共通認識とルールは集団の行動を助けます。

 たとえシュートが決まらなくても、共通認識の下でプレーすれば自分達が正しくプレーしているこを理解でき、平常心でプレーすることができます。

 それが2戦目はバラバラにプレーしてしまい、焦りから丁寧さを失い悪いプレーが多くなってしまいました。

 点数はほぼ同じでも初戦は内容が良く、2戦目は悪かったです。

 プランよりも、実行力の違いだったと思います。

 一方、2Qや3Qのオン1の時間帯は、サンバがインサイドで奮闘しました。帰化選手としてのアドバンテージが生かせた形ではないでしょうか。

――サンバはとてもよく頑張ってくれました。

 サンバは自分の帰化選手としての重要性を理解してくれており、今回の琉球戦でもプランの中でサンバでアドバンテージを取ることを強調しました。

 特に、初日はPER 40 (40分換算)で見れば20得点12リバウンド2ブロックと外国籍選手と遜色無い働きを見せ、+/-でも両日サンバの出場している時間帯は我々がリードしています。

 サンバは向上心が高く真面目なハードワーカーで、英語も日本語も話すことができるので積極的に通訳も手伝ってくれる心優しい人間でもあります。

 当然、帰化選手で違いを作り出せるプレーヤーとしてもっとステップアップが必要ですが、彼は毎日真摯に取り組んでおり、彼なら成長していくことができるでしょう。

 初戦は同点で最終クォーターを迎え、2戦目も3Qに一ケタ台まで点差を縮めるなど、両日とも勝機の見える時間帯がありました。残り5分でリードを守りきれなかった三河戦の初戦も含め、あと一歩で勝ちきれない、その原因は戦術的な部分か、あるいは精神的な部分か、はたまた体力的な部分か、どこにあると見ていますか。

――それはとても難しい質問で、もしその答えが簡単で解決方法を簡単に手に入れることができれば我々は勝ちきれていますし、今後もほとんどの試合に勝つことができるでしょう。

 琉球戦の週の練習では、我々は琉球のトランジションの速さを警戒しようと練習に取組み、長谷川は私が言わなくても練習中にチームメイトに素早く戻ることを促し、ディフェンスを入れない5人の動きの確認の練習でも「セーフティーに戻ろう」とチームに話してくれました。

 長谷川は試合中も懸命に速くディフェンスに戻り、最後列からチームメイトに大声でディフェンスを呼びかける姿がとても印象的でした。

 「勝ちきれない」原因は、戦術的・精神的・体力的な部分もありますし、その他の理由もあります。

 しかし、長谷川のような姿勢があれば、それが今後「勝ちきれた」要因になるでしょう。

 今週末はBリーグ初の滋京ダービー、ホーム京都ハンナリーズ戦です。リーグ屈指のシューター岡田優介選手を補強し、昨季アーリーエントリーで加入した小島選手も好調です。インサイドで相変わらずの存在感を見せるコッツァー選手と合わせ、今季も手ごわい相手ですね。

――B.LEAGUEになっても変わらない滋京ダービーをとても楽しみにしています。

 bjリーグ時代からの通算成績では現在はレイクスがやや劣っていると思いますので取り返していきたいと思っています。

 また、隣接する県同士ということで多くのブースターが白熱することが予想され、それが両チームを更にヒートアップさせてくれるでしょう。

 昨シーズンのアーリーエントリーで加わった小島選手や岡田選手、また新外国籍選手の補強などで昨シーズン以上にレベルアップした京都だと思いますが、京都をリスペクトし、全力でチャレンジしたいと思っています。

写真提供:B.LEAGUE
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 アウェイ琉球で惜しくも連敗して迎えるライバル対決。勝利があと一歩まで見えているだけにもどかしいですが、まだまだシーズンはこれから。ダービー戦で、今季のレイクスの力を存分に見せたいところです。

 京都との通算対戦成績は現在23勝26敗。3つの負け越しを今季どこまで盛り返せるか。今シーズン唯一の、ホームでの滋京ダービー。もちろん狙うはBリーグ初白星、そして連勝です!

☆B.LEAGUE初の滋京ダービー!8(土)は麒麟・田村裕も来場!ホーム京都ハンナリーズ戦
10/8(土)18:00 TIPOFF、9(日)14:00 TIPOFF
ウカルちゃんアリーナ
https://www.lakestars.net/news/13038.html

Posted by 滋賀レイクスターズ.at 2016年10月06日20:59
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