セミファイナルアウェイ京都戦、そして今季の戦いを終えて
セミファイナル京都戦、今季のレイクスの戦いは有明を前に幕を閉じました。長いシーズンを戦い終えた今の率直な気持ちはいかがですか。
――悔しいです。
昨シーズンに有明進出を果たし、今シーズンは優勝を目指して走ってきました。
いつも負けたくないと思って戦ってきましたが、『負けたくない』というニュアンスよりも、まずはただ『有明に帰りたい』という思いがありました。
私は幸運にも、AC時代に有明優勝を経験させてもらっていますが、それは言葉にならない感動や達成感でした。その風景をどうにかチームやブースターの皆さんに見てもらいたいと思っていましたが、それができなかったことが悔しいです。
しかし、全てがネガティブなシーズンだったかと言うとそうではありません。
チームは本当によく戦いましたし、ブースターの皆さんも一緒に素晴らしいファイトをしてくれました。選手や小川・石坂・瀧川・上田チームスタッフの頑張りはブースターの皆さんは誇りに思ってもらいたいですし、そう思ってくれていると思います。
チームはレイクス・ブースターを心から誇りに思っています。
地域密着を掲げたプロスポーツにおいて、チームとブースターが一つになり、お互いが誇りに思い合うことほど素晴らしいことがあるでしょうか。
我々と同じ感情を抱いているチームが他にいくつあるでしょうか。
優勝は来シーズン、その次のシーズンと永遠に狙えます。
プロスポーツにおいて優勝が最大の価値であることは言うまでもありません。
しかし、今シーズン我々は有形の最大の価値である優勝は逃してしまいましたが、無形の最大の価値の一つを手に入れたと思います。
また、レイクスチアのパフォーマンスは群を抜いてスペシャルでした。チアの皆さんと、そのレイクスチアを創り上げた川中ディレクター、
勝川アシスタントディレクターに心から感謝申し上げます。

京都戦では初戦があと一歩でした。前半の12点ビハインドから追いつき、延長戦に持ち込み、2週連続のオーバータイムでいけるかと思わせる粘りでした。
――前半は浮き足立った内容でしたので、気持ちが落ち着けば追い上げることができると信じていました。
しかし結果的に、このゲームがこのシリーズのモメンタムや優劣を付けてしまったと思います。
4Qにもチャンスはありましたし、オーバータイムももっとスマートにプレーできた要素はありますが、そこで刺しきれなかったことが大きかったです。
しかし、開始6分で加納を欠きプラン変更を余儀なくされたゲームの中で、小林とジェフの働きは見事でした。
第2戦は初戦で胸を痛めた加納が欠場。なかなか京都の攻撃を抑えられませんでした。そんな中、最後までファイトし、4Qで驚異の追い上げを見せた選手たちのプレーには胸が熱くなりました。
――加納の存在の大きさを痛感したゲームでした。
これまでどんな劣勢でも、加納の献身性とディフェンス、リバウンド、ハッスルでチームは持ちこたえることができましたが、『チームの心臓』を失った我々は京都の猛攻に耐えることができませんでした。
加納は改めて凄い男だと思いました。
しかし、4Q中盤に横江がジャンプショットを決めたプレーや、ジュリアンからのアシストでジェフがダンクにいったプレーなど、あの時間帯のいくつかのプレーは、あの劣勢の状況でそれでもなお素晴らしいチームプレーをする選手達に感動しました。
今季を振り返りますと、レイクス史上最多の35勝を上げ、選手の入れ替わりもあった中で終盤に状態が上向いてきました。ただ、京都戦後の会見でHCが振り返ったように、京都、沖縄といった上位チームにはここぞで勝ちきれない、来季への課題もみえたシーズンだったかと思います。
――今シーズンのウエスタン・カンファレンスは上位6チームがほとんど力の差が無いように思っていましたし、終盤まで僅差の勝敗の争いがありましたが、終盤からはレイクスとそれらのチームとの勝敗が最も分かりやすい強さを示す基準のようなところがあったと思います。
レイクスは京都と0勝4敗、沖縄と1勝3敗、島根と2勝2敗、浜松と2勝2敗、大阪と4勝0敗とレイクスとの勝敗が順位と強さに直結している印象です。
どのチームも、当たったら凄まじい勢いのあるレイクスとの対戦は気持ちの良いものではなかったはずです。
良い意味でも悪い意味でもレイクスは予測不可能な要素を持っていたチームだった思います。
そのレイクスとのゲームを獲ることが重要であり、獲ったチームが順位も上がりますし本当に強いチームでした。
では京都・沖縄と我々との最も大きな差は何だったか。
それは、『徹底力』と『実行力』そして『執念』の3つだったと思います。
スタイルは全く違えど、京都と沖縄は『チーム』のスタイルに『徹底』して『実行』する強さがあったと思います。この2チームは他チームよりもアンセルフィッシュネスの精神が浸透していました。
私は京都戦のプランが間違っていたとは思っていません(当然もっと良い方法がなかったかを今も考えていますが)。
それを『徹底』して『実行』させてやれなかったことにとても悔やんでいます。
ゲームが終わってから今日までジュリアンやジェフと何時間も話してきましたが、彼らもプランをプッシュできなかったことを悔やんでいました。
しかし、それは一朝一夕で身につくものではなく、シーズンを通じて『徹底』と『実行』しなければならなく、京都と沖縄には更に数年単位のもっと長い期間の積み重ねもあります。
『良い意味でも悪い意味でもレイクスは予測不可能な要素を持っていたチーム』、これが我々の弱さの1つだったでしょう。
また、昨シーズン最も強かった京都・沖縄の両チームが有明に進出していなかったことに、『執念の差』があったと理解しなければなりません。
例えば、昨シーズン有明前に敗退してしまった沖縄の選手は、ゲームの2日後にはすでに練習を開始したと聞きました。
そういうチームが、今年有明に残っているのです。
セミファイナルでは敵地京都にも多くのブースターが足を運び、声を枯らして、最後まで共に戦ってくれました。シーズン終了にあたり、HCからのメッセージをお願いします。
――皆さんが正しく戦ってくれたことに感動しています。
皆さんは『試合に負けて勝負に勝った』と胸を張って言える唯一の方々です。
私はチームに「今日の我々は優勝に相応しいチームだったか」と問いますが、ブースターの皆さんはどうでしょうか。
私の答えは「イエス」です。
レイクスブースターの声援は優勝チームに相応しいです。私は皆さんが正しく戦ったことを日本中に自慢できます(自慢しています)。
来シーズンから新リーグが始まりますが、今までほぼ対戦したことのないNBLのチームと対戦していくことになります。
当時のJBL出身の私から見ると、レイクスブースターの声援と熱量の方が勝っています。
私は早くレイクスブースターをBリーグに自慢したいです。
我々の誇りであり自慢であるレイクスブースターを愛しています。今シーズン本当にありがとうございました。
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昨季の歓喜の舞台で、今年は悔し涙を流したレイクス。しかし、その視線の先には、すでにBリーグがあります。
未知の、新たな戦いへの挑戦。来季も、支えていただいている皆様と共に戦います。今季もレイクスへのご支援、ご声援、ありがとうございました。
――悔しいです。
昨シーズンに有明進出を果たし、今シーズンは優勝を目指して走ってきました。
いつも負けたくないと思って戦ってきましたが、『負けたくない』というニュアンスよりも、まずはただ『有明に帰りたい』という思いがありました。
私は幸運にも、AC時代に有明優勝を経験させてもらっていますが、それは言葉にならない感動や達成感でした。その風景をどうにかチームやブースターの皆さんに見てもらいたいと思っていましたが、それができなかったことが悔しいです。
しかし、全てがネガティブなシーズンだったかと言うとそうではありません。
チームは本当によく戦いましたし、ブースターの皆さんも一緒に素晴らしいファイトをしてくれました。選手や小川・石坂・瀧川・上田チームスタッフの頑張りはブースターの皆さんは誇りに思ってもらいたいですし、そう思ってくれていると思います。
チームはレイクス・ブースターを心から誇りに思っています。
地域密着を掲げたプロスポーツにおいて、チームとブースターが一つになり、お互いが誇りに思い合うことほど素晴らしいことがあるでしょうか。
我々と同じ感情を抱いているチームが他にいくつあるでしょうか。
優勝は来シーズン、その次のシーズンと永遠に狙えます。
プロスポーツにおいて優勝が最大の価値であることは言うまでもありません。
しかし、今シーズン我々は有形の最大の価値である優勝は逃してしまいましたが、無形の最大の価値の一つを手に入れたと思います。
また、レイクスチアのパフォーマンスは群を抜いてスペシャルでした。チアの皆さんと、そのレイクスチアを創り上げた川中ディレクター、
勝川アシスタントディレクターに心から感謝申し上げます。

京都戦では初戦があと一歩でした。前半の12点ビハインドから追いつき、延長戦に持ち込み、2週連続のオーバータイムでいけるかと思わせる粘りでした。
――前半は浮き足立った内容でしたので、気持ちが落ち着けば追い上げることができると信じていました。
しかし結果的に、このゲームがこのシリーズのモメンタムや優劣を付けてしまったと思います。
4Qにもチャンスはありましたし、オーバータイムももっとスマートにプレーできた要素はありますが、そこで刺しきれなかったことが大きかったです。
しかし、開始6分で加納を欠きプラン変更を余儀なくされたゲームの中で、小林とジェフの働きは見事でした。
第2戦は初戦で胸を痛めた加納が欠場。なかなか京都の攻撃を抑えられませんでした。そんな中、最後までファイトし、4Qで驚異の追い上げを見せた選手たちのプレーには胸が熱くなりました。
――加納の存在の大きさを痛感したゲームでした。
これまでどんな劣勢でも、加納の献身性とディフェンス、リバウンド、ハッスルでチームは持ちこたえることができましたが、『チームの心臓』を失った我々は京都の猛攻に耐えることができませんでした。
加納は改めて凄い男だと思いました。
しかし、4Q中盤に横江がジャンプショットを決めたプレーや、ジュリアンからのアシストでジェフがダンクにいったプレーなど、あの時間帯のいくつかのプレーは、あの劣勢の状況でそれでもなお素晴らしいチームプレーをする選手達に感動しました。
今季を振り返りますと、レイクス史上最多の35勝を上げ、選手の入れ替わりもあった中で終盤に状態が上向いてきました。ただ、京都戦後の会見でHCが振り返ったように、京都、沖縄といった上位チームにはここぞで勝ちきれない、来季への課題もみえたシーズンだったかと思います。
――今シーズンのウエスタン・カンファレンスは上位6チームがほとんど力の差が無いように思っていましたし、終盤まで僅差の勝敗の争いがありましたが、終盤からはレイクスとそれらのチームとの勝敗が最も分かりやすい強さを示す基準のようなところがあったと思います。
レイクスは京都と0勝4敗、沖縄と1勝3敗、島根と2勝2敗、浜松と2勝2敗、大阪と4勝0敗とレイクスとの勝敗が順位と強さに直結している印象です。
どのチームも、当たったら凄まじい勢いのあるレイクスとの対戦は気持ちの良いものではなかったはずです。
良い意味でも悪い意味でもレイクスは予測不可能な要素を持っていたチームだった思います。
そのレイクスとのゲームを獲ることが重要であり、獲ったチームが順位も上がりますし本当に強いチームでした。
では京都・沖縄と我々との最も大きな差は何だったか。
それは、『徹底力』と『実行力』そして『執念』の3つだったと思います。
スタイルは全く違えど、京都と沖縄は『チーム』のスタイルに『徹底』して『実行』する強さがあったと思います。この2チームは他チームよりもアンセルフィッシュネスの精神が浸透していました。
私は京都戦のプランが間違っていたとは思っていません(当然もっと良い方法がなかったかを今も考えていますが)。
それを『徹底』して『実行』させてやれなかったことにとても悔やんでいます。
ゲームが終わってから今日までジュリアンやジェフと何時間も話してきましたが、彼らもプランをプッシュできなかったことを悔やんでいました。
しかし、それは一朝一夕で身につくものではなく、シーズンを通じて『徹底』と『実行』しなければならなく、京都と沖縄には更に数年単位のもっと長い期間の積み重ねもあります。
『良い意味でも悪い意味でもレイクスは予測不可能な要素を持っていたチーム』、これが我々の弱さの1つだったでしょう。
また、昨シーズン最も強かった京都・沖縄の両チームが有明に進出していなかったことに、『執念の差』があったと理解しなければなりません。
例えば、昨シーズン有明前に敗退してしまった沖縄の選手は、ゲームの2日後にはすでに練習を開始したと聞きました。
そういうチームが、今年有明に残っているのです。
セミファイナルでは敵地京都にも多くのブースターが足を運び、声を枯らして、最後まで共に戦ってくれました。シーズン終了にあたり、HCからのメッセージをお願いします。
――皆さんが正しく戦ってくれたことに感動しています。
皆さんは『試合に負けて勝負に勝った』と胸を張って言える唯一の方々です。
私はチームに「今日の我々は優勝に相応しいチームだったか」と問いますが、ブースターの皆さんはどうでしょうか。
私の答えは「イエス」です。
レイクスブースターの声援は優勝チームに相応しいです。私は皆さんが正しく戦ったことを日本中に自慢できます(自慢しています)。
来シーズンから新リーグが始まりますが、今までほぼ対戦したことのないNBLのチームと対戦していくことになります。
当時のJBL出身の私から見ると、レイクスブースターの声援と熱量の方が勝っています。
私は早くレイクスブースターをBリーグに自慢したいです。
我々の誇りであり自慢であるレイクスブースターを愛しています。今シーズン本当にありがとうございました。
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昨季の歓喜の舞台で、今年は悔し涙を流したレイクス。しかし、その視線の先には、すでにBリーグがあります。
未知の、新たな戦いへの挑戦。来季も、支えていただいている皆様と共に戦います。今季もレイクスへのご支援、ご声援、ありがとうございました。
Posted by 滋賀レイクスターズ.at 2016年05月12日21:12