遠山の地声

琉球戦振り返り&前半戦の総括

必勝を期した沖縄戦、2日とも大敗となってしまいました。  前回アウエイ沖縄戦2日目に勝利
していたので、2日とも20点差前後の大敗は予想外でした。


ー連敗と大敗には様々な要因があります。まずは我々のコンディションが非常にタフな状態でした。
浜松戦を終え、ジェフが怪我と風邪で1週間まったく動けず、チームに合流したのが試合当日の朝でした。
レイは浜松戦で右手の親指を倍ぐらいに腫らせ、週の初めはシューティングもままならない状態で、ウッド
は捻挫し、前回の沖縄戦で大宮選手と素晴らしいファイトをしてくれた井上は腰痛で一週間全く動けない
状態でした。 日曜日には全員が試合に出場できる状態にはなりましたが、フィジカル・コンディションの
悪さがメンタルにも悪影響を及ぼしてしまった2日間でした。
さらに前節浜松戦の前から私はチームに対し相当プレッシャーをかけていましたので、ようするに我々は
『いっぱいいっぱい』でした。
それに対し良いコンディションで直近の試合を終えた沖縄は前回のホーム敗戦の借りをを返すべく力強く
野洲に乗り込み、『いっぱいいっぱい』の我々と精神的な差ができてしまっていました。
しかし、我々は今回の浜松戦と沖縄戦でメンタル的に大きく成長できたと思います。
引き続き毎週が大変なレギュラーシーズンと強敵に対し必勝が求められるプレーオフに今回の経験が
必ず糧になります。 チームの誰もがもうこんな思いをしたくないと考えているでしょうし、今後また必ず
訪れるタフな状況の時にこの沖縄戦とその1週間を思い出せば我々は力強くファイトすることができるでしょう。
また、私はこの沖縄戦をとても大切なゲームに思っており、その私の大切にし過ぎる”思い”がチームから
逆に思い切りの良いプレーを失わせ、速く動いてはいてもオフェンスを重くしてしまったかなと思っています。
しかし、もし我々がちゃらんぽらんなチームのままでしたらこの様なことは起こらなく、もっと点数は取って
いたかもしれませんがそれでも負けていたでしょうし、今後も必ず負けるでしょう。
我々は今は最低でも応援の期待に応えようとすることや、チームプレーに徹しようとすることや、何かを
背負って戦おうとする集団になりつつあり、正しい方向へ向かっていると思っています。

『正しい方向に向っている。』との力強い遠山HCのお言葉に安心しました。
では、試合内容につき、もう少し訊きます。 今回失点よりも、今回は初日54点、2日目66点にとどまった
オフェンスが問題となりました。初日の2Q,3Qで14点のみ、2日目の前半は22点のみと大きなブレーキ
となった要因は?


ー前述しましたが、ゲームを大切に思うあまり”オフェンスをきちんとやろうとし過ぎた”ことが大きいです。
とにかくしっかりとやろうとし、その結果いつもならファーストブレイクでアタックするようなシチュエーション
でも止まってパスを回すことだけを考えてしまい、インサイドアタックも消え、その結果沖縄の我々に対する
特殊で徹底されたディフェンスに捕まる状況が多くなってしまいました。
それには前節の浜松戦が大きく影響していました。
浜松戦ではチームプレーから逸脱すれば全くうまくいかず、決められたプレーをしっかりやればやるほど、
ボールをシェアすればするほどうまくいきました。
その感触が強過ぎ、アタックしたりシュートを狙うことよりも横を向きパスを探すことに偏り過ぎてしまいました。
確かに我々はそれでも多くのオープンシュートを打ち、決めるべきでしたし、シュートが入らなければもっと
ディフェンスをしなければなりませんでした。
それぞれが意図した動きをし、オープンショットを打っている限りは自信を持って我慢しなければなりません。
しかし、我々にはもっとファーストブレイク・ポイントが必要でしたし、アーリーオフェンスでの力強いクイック・
アタックやインサイド・アタックが必要でした。
日曜日の後半は同じシステムで同じくボールをシェアした中でアタックを多くし、オフェンスを修正することが
できました。 また、その為にディフェンスの強度を上げ良いディフェンスリバウンドを取り走ることができました。
結果的に我々はオフェンスもディフェンスもキレイに普通にやろうとし過ぎてしまい、無理矢理こじ開ける、
無理矢理守る、ということが少なくなり多くの時間で沖縄に付き合ってしまいました。
両日1Qはお互いロースコアな展開でしたが、沖縄の方が先にハッスルし、無理矢理こじ開けにきた感じです。
これまでの経験から彼らの方が我慢強くハッスルし続ければ必ず流れを掴めると理解していました。

王者:沖縄との実力差が今回ある意味、明確になった形ですが、レギュラーシーズン最終節に
アウエイで再度対戦します。 恐らくプレイオフで優位性のある順位を得るための重要な局面となる可能性
が高く、最終節では勝利を得たいです。 後半戦を戦いながらどのように実力差を埋めていきますか?


ー最も大きな部分は”徹底力の差”です。
例えば沖縄はシュートを打たせてよい選手と絶対に打たせてはいけない選手(ウッドや岡田)を分け徹底的
に実行していました。 クリスに対するポスト・ディフェンスも徹底していました。
それに対し我々は沖縄戦で準備していたディフェンスをやったりやらなかったりが多過ぎました。
バスケットボールは相手を0点にすることは出来ないスポーツですのでどこかで必ず点を取られます。
ディフェンスを徹底していれば、もしどこかで点を取られてもクリアマインドしすぐにオフェンスに繋げられますし、
なぜやられているのか分かりやすくなりますのでゲーム内でのディフェンスの修正も安易になります。
しかし、徹底していなかったり嫌なスコアのされ方が多くなるとフラストレーションが溜まってしまいますし、
ゲーム内修正も困難になります。 シーズン終盤へ向け、我々は常に徹底できるチームにならなければなりません。
オフェンス面では、我々は誰かにボールを渡しスコアするかクリエイトしてくれるのか待っていれば良いという
選手はいませんので、現在取り組んでいるシステムをプッシュしていきます。
現在の我々のシステムは偏った選手の頼ること無く、ボールをシェアでき、誰もがプレーできるチャンスを持ち、
その構造の中で3P、ペリメーター、ペイントエリア、アタック、どこでもプレーできるように設計されています。
このシステムの理解度を上げ慣れていくことで無限の可能性があると思っています。
日曜日のゲームでは溝口は3本の3Pを決め、ほぼ全てのシュートをオープンで打つことができましたし、
加納は点数こそ4点でしたがシステムの中で役割を果たすことによって6アシストを記録し、5スティールも
していますので20点近くの働きをしています。
今回の沖縄戦のようにウッド・岡田・レイなどに対してのディフェンスは今後もタフになってくるでしょう。
その時に1人で打開しなくてもチームやシステムが彼らを今までよりもオープンにするはずです。
我々が我慢し徹底したディフェンスができるチームになれれば、現在取り組んでいるオフェンスの中で様々な
アクションを起こしエキサイティングなプレーが発生すれば、次回の対戦に向けワクワクしない理由などありません。

前半戦が終了しました。18勝10敗勝率6割4分、西地区4位、得失点差+89、ホーム12勝6敗、
アウエイ6勝4敗という成績をどのように総括しますか?


ー敗戦が、特にホームでの敗戦が多過ぎます。もったいない敗戦が多かったです。
シーズンも中盤に差し掛かり、上位チームも下位チームも力の差は小さり、最近のゲームではすでに
アップセット(番狂わせ的下位チームの勝利)も何度か起こっています。
ここからの勝負の行方は”徹底力”であったり、”小さなことの積み重ね”や”リバウンド・ルーズボール”、
要するにメンタルが左右することが鍵を握ってきます。
力の差が無くなってくるのであれば、小さなことやより多くのボールを獲得した方が勝利するのは当たり前です。
先日サッカー日本代表がUAEに敗戦し、あらゆるデータで日本代表が圧倒的に上回っていたにも関わらず
負けてしまったことに対し本多選手が「技術も勝っていたし、前回のアジア選手権よりもよっぽど良いサッカーを
していた。しかし、勝ち負けはまた別のところにあり、小手先の理屈よりもメンタル(気持ち)が大事」とコメント
していましたが、我々もそういう試合の落とし方が多かったのではと思います。
我々は新規チームのような状態から28試合全ての試合で多く学び、チームに適した方法を選び、その仕組みを
手に入れ取り組んでいます。全ての敗戦は今でも死ぬほど悔しいです。
しかし、後半戦の為の基礎が整いつつあり、その中で理屈抜きの強いメンタルでタフに戦い抜くことができるよう
になれば、後半戦に向け全く無駄ではなかった前半戦だと言えますし、前向きに考えることができる要素も
沢山あると思っています。

昨年、西地区は2位から7位までが勝率4-6割の混戦でしたが、今年は前半戦で現在1-3位の
沖縄、浜松・東三河、京都が勝率8割以上と抜けています。  レイクスには現在の4位の維持だけでなく、
プレイオフに有利な最終2位以上が期待されますが、 2位浜松・東三河、3位京都とは6ゲーム差とかなりの差と
なっており、下位チームから確実に勝利を得るだけでなく今後の京都(4試合)、浜松・東三河(2試合)との直接対戦
を大きく勝ち越して前半戦以上の勝率が求められますが如何でしょうか?


ー私はまだ沖縄と2試合、浜松と2試合、京都と4試合残っていることがラッキーだと思っています。
それは自分達の力で状況を変えることのできるチャンスがあるからです。
6ゲーム差は簡単ではありませんが、まずは毎週末の1戦1戦を丁寧に戦い、そのプロセスを大切にしなければ
なりません。

後半戦期待しています。

ー私もチームにはとても期待しています。頑張ります。 ブースター様、スポンサー様、関係者の皆さん、
後半戦もレイクスへの声援をお願いします。

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12月アウエイで沖縄から1勝をもぎとり、年末年始ホーム6連戦を大きく勝ち越し、アウエイで浜松・東三河の
15連勝をストップして自信を深めて、再び王者沖縄をホームに迎えたものの大敗での連敗に誰もがショックを
受けたものの、、指揮官からは、『正しい方向に向っている。』 と後半戦の飛躍を期待させる力強い言葉が
発せられた。

前半戦を18勝10敗(勝率6割4分2厘)と大きく勝ち越したものの、(注:昨年13-14シーズン前半12勝16敗)
上位3チームとはゲーム差が開いており、5位の大阪とも僅差の現在西地区4位レイクス。
過去3シーズンはオールスター後の後半戦を49勝29敗(勝率6割2分8厘)大きく勝ち越して、
”後半戦に強いレイクス” の定評を得つつある。 今季の後半戦12節24試合は上位3チームと計4節8試合、
現5位大阪とも2試合と強豪との対戦が多いなかで高い勝率を維持できれば上位に肉迫も可能であり
何よりプレイオフへの期待が高まる。

今週末のオールスター休暇を経て、後半戦は、2月7日(土)、8日(日)アウエイでの島根戦より再開。
後半戦、バイウイーク(休暇週)がゼロで12週連続ゲームとなるレイクスにはしっかり体調を整えて
後半戦に挑んで欲しいものだ。 来週はアウエイ島根戦への抱負を訊く。




Posted by 滋賀レイクスターズ.at 2015年01月29日13:55
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