奈良戦振り返り&アウェイ埼玉戦に向けて
先週末のアウェイバンビシャス奈良戦、きっちりと連勝できました。おつかれさまでした。連敗した大阪とのゲーム差も4と広がり、4位以内でのプレイオフホーム開催がぐっと近づきました。
――両日ともタフなゲームでしたが、チームはよく頑張り連勝をもぎ取ってくれました。ホームゲーム開催が近づいたことは良いことですが、引き続き危機感と緊張感を持って取り組んでいかなければなりません。1試合1試合を大切に戦い、選手個人としてもチームとしてもステップアップしてもらいたいと思っています。日々の丁寧な取り組みや積み重ねのプロセスが成長と大きな目的の達成に繋がると信じています。
85-77、80-61というスコアでしたが、HCは満足していないようでした。象徴的だったのが、二戦目の4Q。奈良に続けざまに得点を許し、タイムアウトで烈火のごとく檄を飛ばしていましたね。
――烈火のごとく(苦笑)。あの時はタイムアウトを取り、駆け付けてくれたブースターの皆さんと「今からやりますよ」とアイコンタクトをした上でのブースター公認の檄だったハズですが(笑)。
土曜のゲームは22ターンオーバーを犯した悪い試合でしたので、日曜のゲームでは『プロセスを大切にしよう。相手よりもひたむきにプレーし、40分間集中し、相手にも自分達にも厳しく怠慢なプレーを無くすこと。1人1人ではなくチーム全員の力でハッスルしよう』と話をしてゲームに入りました。4Qの点数が離れゲームがほぼ決まった状態になったからか、オフェンスもディフェンスの我々が目標としているプレーとは到底正反対な状況になってしまいました。
我々はより良いチームへとステップアップしなければならない中、怠慢さでチームのコンセプトから外れることは無くさなければなりません。
選手達もよく理解していると思います。その後はすぐに素晴らしいディフェンスやパスワークが発生しました。

スコアをみると、初戦は4Qに17-26と後れをとってしまい、二戦目も2Qに16-5と大きくリードした以外は相手を突き放しきれませんでした。二戦目の後にHCは「浮き沈みの激しいゲームをしてしまった」とまるで負けたようなコメントでしたが、これは技術的、戦術的な部分に由来するのか、それともHCがよく指摘しているメンタルな部分に由来するのでしょうか。
――どちらも不足していると思います。最も怖いのは、『やろうと思えばいつでも出来る』と思ってしまう勘違いや怠慢さです。
確かに、我々にはチームとして良いプレーができる技術は少しはあるかもしれません。しかし、”やったりやらなかったり”では本当の力とは言えませんし、その”やらなかったり”も現在の力に含まれます。
対戦相手あってのことで、特に前節の奈良のプレーヤーは非常に素晴らしいファイトをしていましたし、バスケットはモメンタムがとても大きく影響するスポーツですのでどのようなゲームでも浮き沈みは必ず存在しますが、まず大切なことは40分間徹底して遂行しようとする姿勢だと思います。
『技術はすでにある』と思い込んでいるのはとても恐いことで、もしそうであれば誰もが練習は必要なくなります。我々はプロアスリートである以上、常に技術もそれを支えるメンタルも十分ではないのです。
一方、初戦は奈良の鈴木が19点9アシスト、タプスコットが20点と、リーグ随一の成績を残している相手のキーマンに活躍を許しましたが、二戦目では鈴木8点5アシスト、タプスコット10点と抑えました。チームとして修正できたのは一つの収穫ではないでしょうか。
――両選手には日曜のゲームにおいて土曜からディフェンスの方法を変えましたが、日曜日はよく抑えてくれました。しかしこれは、土曜は土曜のプランを選手が実行してくれたお陰で日曜のプランが活きた部分もありました。
特に、鈴木選手に対しては4つほどの方法を準備してゲームに臨みましたので我々にはある程度のゆとりがある中、日曜のゲームはマッチアップをする加納の意見を聞いて、加納のやりやすい方法を選択しました。加納はよく頑張ってくれましたし、タブスコット選手にマッチアップしたウッドとレイもハッスルし、チームも多くの時間でプランをエクスキュートしてくれました。
また、ジェフがここにきて3試合連続ダブルダブル、一時期ひと桁得点の試合が続いた岡田がここ8戦で平均17点と好調です。プレイオフを見据えても、こうした調子を上げてきた選手がいるのは心強いのではないでしょうか。
――ジェフは元々頼りになる男で、いつもあらゆる面でファイトしてくれています。常に自分やチームに必要なことがないか意見を求めてきますし、チームが悪い時や試合に負けた後などは必ず私とのミーティングを求めてきます。
良いのか悪いのか分かりませんが(本当はダメですが)かなり痛い怪我をしているのに「相手に隙を見せたくないからテーピングは巻かないで試合に出る。テーピングが見えているとつけ込まれてしまうから。でもオレは戦って勝ってくるから心配しないでくれ」と言ってきます。
いつもチームメイトに気遣いができ、優しさも兼ね備えています。
「自分が何点獲ったとか、自分にとって最もどうでもいいこと。自分の興味はチームの力になることと、チームが勝つこと」とよく言っています。どの世界でも理屈抜きに『イイものはカッコいい』と言われます。ジェフはカッコいいんです。だからシンプルにジェフはイイ選手だと思います。
岡田に関しては、チームはプレーオフに向け岡田の能力を最大限に発揮してもらいたいと思っています。その中で岡田が踊るようにプレーをし始めた時はチームは何の心配もいらなくなります。チームのシステムは、岡田がセルフィッシュにプレーすることなく沢山プレーできるように設計されていますので、好きなだけ点を取ってきても構わないと思っています。
また、岡田は最近スコア以外でもハッスル・プレーがとても増えてきました。前節の奈良戦でも、普通なら誰でも到底諦めてしまうようなルーズボールにも必死で食らいついていきました。岡田の様な選手がルーズボールやハッスルプレーの重要性をチームに示した時、チームは飛躍的に強くなるでしょう。
練習中もずっと声を出していますし、プレーについて進んで他の選手とコミュニケーションを取っています。5対5のようなゲームライクの練習だけではなく、シューティングのメニューの時ですら他の選手のシュートが入る度に「Good shot」のような声を掛け続けてくれています。私はそういう小さなことがとても重要だと思っています。
さて、今節は埼玉でのアウェイ戦です。長距離遠征ではありますが、東地区最下位と低迷する相手からきっちりと二つの白星を挙げたいところです。
――どのゲームもそうですが、我々にとって相手が下位だとかは最も気にしてはいけないことの1つです。油断や怠慢、集中力の欠如など、今年のレイクスにとっての大きな課題でしょう。”勝つ為の厳しさ”を知らなかったチームが少しずつそれを理解しようとしてくれています。
前節で連勝したからと言ってまだまだ我々の課題は克服されたわけではありません。我々はチャレンジャーとして望み、精一杯ハッスルするゲームにしなければなりません。
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目の前の結果だけではなく、自分たちの課題に常に向き合うことを追求した奈良戦。シーズン終盤を迎え、ただの白星ではなく、その中身を突き詰める時期に来ている。そのチャレンジを続けた先に、プレイオフの勝利、有明への道があるはずだ。
今週末は元レイクスの#13伊戸選手も所属する埼玉戦。アウェイさいたま市記念総合体育館で、4日(土)18:00、5日(日)14:00 TIP OFF!!

――両日ともタフなゲームでしたが、チームはよく頑張り連勝をもぎ取ってくれました。ホームゲーム開催が近づいたことは良いことですが、引き続き危機感と緊張感を持って取り組んでいかなければなりません。1試合1試合を大切に戦い、選手個人としてもチームとしてもステップアップしてもらいたいと思っています。日々の丁寧な取り組みや積み重ねのプロセスが成長と大きな目的の達成に繋がると信じています。
85-77、80-61というスコアでしたが、HCは満足していないようでした。象徴的だったのが、二戦目の4Q。奈良に続けざまに得点を許し、タイムアウトで烈火のごとく檄を飛ばしていましたね。
――烈火のごとく(苦笑)。あの時はタイムアウトを取り、駆け付けてくれたブースターの皆さんと「今からやりますよ」とアイコンタクトをした上でのブースター公認の檄だったハズですが(笑)。
土曜のゲームは22ターンオーバーを犯した悪い試合でしたので、日曜のゲームでは『プロセスを大切にしよう。相手よりもひたむきにプレーし、40分間集中し、相手にも自分達にも厳しく怠慢なプレーを無くすこと。1人1人ではなくチーム全員の力でハッスルしよう』と話をしてゲームに入りました。4Qの点数が離れゲームがほぼ決まった状態になったからか、オフェンスもディフェンスの我々が目標としているプレーとは到底正反対な状況になってしまいました。
我々はより良いチームへとステップアップしなければならない中、怠慢さでチームのコンセプトから外れることは無くさなければなりません。
選手達もよく理解していると思います。その後はすぐに素晴らしいディフェンスやパスワークが発生しました。

スコアをみると、初戦は4Qに17-26と後れをとってしまい、二戦目も2Qに16-5と大きくリードした以外は相手を突き放しきれませんでした。二戦目の後にHCは「浮き沈みの激しいゲームをしてしまった」とまるで負けたようなコメントでしたが、これは技術的、戦術的な部分に由来するのか、それともHCがよく指摘しているメンタルな部分に由来するのでしょうか。
――どちらも不足していると思います。最も怖いのは、『やろうと思えばいつでも出来る』と思ってしまう勘違いや怠慢さです。
確かに、我々にはチームとして良いプレーができる技術は少しはあるかもしれません。しかし、”やったりやらなかったり”では本当の力とは言えませんし、その”やらなかったり”も現在の力に含まれます。
対戦相手あってのことで、特に前節の奈良のプレーヤーは非常に素晴らしいファイトをしていましたし、バスケットはモメンタムがとても大きく影響するスポーツですのでどのようなゲームでも浮き沈みは必ず存在しますが、まず大切なことは40分間徹底して遂行しようとする姿勢だと思います。
『技術はすでにある』と思い込んでいるのはとても恐いことで、もしそうであれば誰もが練習は必要なくなります。我々はプロアスリートである以上、常に技術もそれを支えるメンタルも十分ではないのです。
一方、初戦は奈良の鈴木が19点9アシスト、タプスコットが20点と、リーグ随一の成績を残している相手のキーマンに活躍を許しましたが、二戦目では鈴木8点5アシスト、タプスコット10点と抑えました。チームとして修正できたのは一つの収穫ではないでしょうか。
――両選手には日曜のゲームにおいて土曜からディフェンスの方法を変えましたが、日曜日はよく抑えてくれました。しかしこれは、土曜は土曜のプランを選手が実行してくれたお陰で日曜のプランが活きた部分もありました。
特に、鈴木選手に対しては4つほどの方法を準備してゲームに臨みましたので我々にはある程度のゆとりがある中、日曜のゲームはマッチアップをする加納の意見を聞いて、加納のやりやすい方法を選択しました。加納はよく頑張ってくれましたし、タブスコット選手にマッチアップしたウッドとレイもハッスルし、チームも多くの時間でプランをエクスキュートしてくれました。
また、ジェフがここにきて3試合連続ダブルダブル、一時期ひと桁得点の試合が続いた岡田がここ8戦で平均17点と好調です。プレイオフを見据えても、こうした調子を上げてきた選手がいるのは心強いのではないでしょうか。
――ジェフは元々頼りになる男で、いつもあらゆる面でファイトしてくれています。常に自分やチームに必要なことがないか意見を求めてきますし、チームが悪い時や試合に負けた後などは必ず私とのミーティングを求めてきます。
良いのか悪いのか分かりませんが(本当はダメですが)かなり痛い怪我をしているのに「相手に隙を見せたくないからテーピングは巻かないで試合に出る。テーピングが見えているとつけ込まれてしまうから。でもオレは戦って勝ってくるから心配しないでくれ」と言ってきます。
いつもチームメイトに気遣いができ、優しさも兼ね備えています。
「自分が何点獲ったとか、自分にとって最もどうでもいいこと。自分の興味はチームの力になることと、チームが勝つこと」とよく言っています。どの世界でも理屈抜きに『イイものはカッコいい』と言われます。ジェフはカッコいいんです。だからシンプルにジェフはイイ選手だと思います。
岡田に関しては、チームはプレーオフに向け岡田の能力を最大限に発揮してもらいたいと思っています。その中で岡田が踊るようにプレーをし始めた時はチームは何の心配もいらなくなります。チームのシステムは、岡田がセルフィッシュにプレーすることなく沢山プレーできるように設計されていますので、好きなだけ点を取ってきても構わないと思っています。
また、岡田は最近スコア以外でもハッスル・プレーがとても増えてきました。前節の奈良戦でも、普通なら誰でも到底諦めてしまうようなルーズボールにも必死で食らいついていきました。岡田の様な選手がルーズボールやハッスルプレーの重要性をチームに示した時、チームは飛躍的に強くなるでしょう。
練習中もずっと声を出していますし、プレーについて進んで他の選手とコミュニケーションを取っています。5対5のようなゲームライクの練習だけではなく、シューティングのメニューの時ですら他の選手のシュートが入る度に「Good shot」のような声を掛け続けてくれています。私はそういう小さなことがとても重要だと思っています。
さて、今節は埼玉でのアウェイ戦です。長距離遠征ではありますが、東地区最下位と低迷する相手からきっちりと二つの白星を挙げたいところです。
――どのゲームもそうですが、我々にとって相手が下位だとかは最も気にしてはいけないことの1つです。油断や怠慢、集中力の欠如など、今年のレイクスにとっての大きな課題でしょう。”勝つ為の厳しさ”を知らなかったチームが少しずつそれを理解しようとしてくれています。
前節で連勝したからと言ってまだまだ我々の課題は克服されたわけではありません。我々はチャレンジャーとして望み、精一杯ハッスルするゲームにしなければなりません。
========================================
目の前の結果だけではなく、自分たちの課題に常に向き合うことを追求した奈良戦。シーズン終盤を迎え、ただの白星ではなく、その中身を突き詰める時期に来ている。そのチャレンジを続けた先に、プレイオフの勝利、有明への道があるはずだ。
今週末は元レイクスの#13伊戸選手も所属する埼玉戦。アウェイさいたま市記念総合体育館で、4日(土)18:00、5日(日)14:00 TIP OFF!!
