1ゲーム差で迎えた5位大阪との直接対決。プレイオフホーム開催権のある4位以内を懸けた重要な試合と位置付けて臨んだと思います。1勝1敗という結果をどう評価しますか。
―大阪は主力選手の怪我を抱えたままのシーズンスタートで、怪我人が復帰するまでのシーズンの序盤に黒星が多く、その後は怪我などのトラブルが無い限りほとんどのゲームに勝利している非常にポテンシャルの高いチームですので、1勝1敗は最低限だと思います。
日曜のゲームは勝利がもう少しのところにあっただけにとても悔しいですが、今シーズンはクロスゲームはほぼ全ての試合に勝利していましたので、我々にとって反省材料の多い必要なゲームだったと捉え、このゲームも今後の為に大切なゲームにしなければなりません。
土曜日は1Q、17-9と好調な出だしから一転、3分近く得点できない時間帯が続き、22-26と逆転されて嫌なムードで1Qを終えました。そこから徐々にリードを詰めての逆転勝ちに、試合後の会見では「いきなり追いつこうとせず、ディフェンスから我慢して立て直したのがよかった」と収穫を口にしていました。手ごたえを感じる勝ち方だったのでは?
―1Qの終盤は多くのミスをしてしまい、大阪に付入る隙を与えてしまいました。この時間帯はスターティングメンバーが全員交代していましたので、セカンドユニットがうまく機能できませんでした。
我々が良いゲームが出来る時は溝口や井上を筆頭にセカンドユニットが素晴らしい働きをしてくれる時ですので(横江とジェフやレイはまた別。)彼らの活躍にはとても期待しています。
我々には相手に付入る隙を与えない集中力とタフネスさやチームの総合力がもっと必要になることがよく身に染みたゲームだったと思います。しかし、チームとして9ブロックショットを記録したようにイージーショットを許していませんでしたし、クリスとジェフを中心に攻守共にペイントエリアを制圧できていましたので、クロスゲームであったものの終始主導権を握れていたゲームでした。
一方、日曜日は2Qは11-21、3Qは21-9と形勢が二転三転する展開でした。流れをどう引き寄せるかが難しかったと思います。
―日曜はフィジカルでタフなゲームでしたので、相手よりもファイトすることが最重要でした。その中で、全てのQで全てのキッカケはリバウンド・ルーズボールでした。2Qはクロスゲームから連続して2つのリバウンド、ルーズボールを競り負けたことにより点差が開いてしまい、3Qは逆に我々がファイトできたQでした。
バスケットボールは1つのハッスルプレーが時には10点から20点の価値を生みます。結果的にはその認識が甘いゲームになってしまいました。
3Qは我々がハッスルし、良い流れができた時に溝口が素晴らしい活躍をしてくれました。重要なショットを全て沈めてくれたオフェンスも良かったですが、数字には出ていない良いヘルプ・ディフェンスから相手のターンオーバーを誘発したディフェンスも素晴らしく、攻守共に流れを引き寄せる最高の働きをしてくれました。
逆転した3Qからの流れを生かし、4Q残り4分の時点で57-51とリードしていました。逃げ切りたいところだったと思いますが、リードを守り切れず、特に相手エースのドラード選手には4Qだけで14点を挙げられてしまいました。
―ドラード選手にはフロースロー以外ではイージーなペイントエリア内でのシュートは許さず、全てコンテスト(距離)のあるLong Twoや3Pのタフショットを決められてしまいました。彼は『ゾーン』に入っており止めることが非常に困難になってしまいましたが、その原因も全て我々にありました。ここでもやはり、4Qの中盤からの数分間で大阪に6本のオフェンスリバウンド・ルーズボールを拾われてしまい、流れを大きく大阪に掴まれてしまいました。
ドラード選手にマッチアップしていた選手を責めるのはナンセンスです。チームとしてリバウンド・ルーズボールに負けてしまい、ドラード選手が『ゾーン』に入る雰囲気を作ってしまったことが問題でした。リバウンド、ルーズボールはビッグマンだけの問題ではなく、ガードも含めた全員の問題です。
オフェンス・リバウンドもディフェンス・リバウンドも当然サイズや能力の問題もありますが、ただ”頑張る” だけではなく、獲得する為にはそれなりの仕組みが必要です。我々はリバウンドを獲得する為の仕組みを常にエクスキューション(遂行)しなければなりません。また、NBAの数百試合を対象とした『どの角度からシュートを打つと、どの場所にリバウンドが落ちるか』 の割合を示したデータなどもあります。
ただ一方で、有名なコーチの 「”気”のないところにボールは落ちてこない」 という言葉があります。これをただの精神論と捉えるか、本気で真剣に考えるか。
2012-2013シーズンNBA FINALヒート対スパーズの第6戦4Qラスト5秒ほどで、レブロン・ジェームスが放った3Pをクリス・ボッシュがオフェンス・リバウンドを獲得し、レイ・アレンが同点弾となる3Pシュートを決めた有名なシーンがありますが、この時のレブロン・ジェームスが3Pシュートを打った場所とクリス・ボッシュがリバウンドを獲得した場所は統計から見ればボールが落ちてくる最も確率の高い場所ではありませんでした。しかし、クリス・ボッシュはオフェンスリバウンドを獲得し、レイ・アレンは3Pシュート決め、ヒートはそのゲームに勝ち、そして次のゲームで優勝しました。
仕組みは大切です。しかし我々はまだまだファイトできます。
来週はホーム守山に京都を迎えます。リーグ最少失点の堅い守りを誇る難敵と今季初対戦ですが、7ゲーム差を追いかけるレイクスとしては、連勝したいところです。
―非常にタフなゲームになると思いますが、私はチームが勝者に相応しいファイトを見せてくれると信じています。 また、以前京都に在籍していた井上と岡田とクリスの為にも、チーム一丸となって頑張らなければなりません。注意深く丁寧に良い準備をして、ゲームに臨みたいと思っています。またチームだけではなく、ブースターの皆さんと一緒になって京都にチャレンジしたいと思っています。
どんな時でもポジティブに背中を押してくれる皆さんの声援が、選手には必ず必要になります。是非大きなご声援をよろしくお願い致します。
========================================
アウェイ大阪戦で貴重な連勝に、あと一歩と迫りながら日曜日接戦を落としたレイクスだが、強敵とのアウェイ戦2試合とも難しい前半の展開をグッと我慢して、後半は主導権を握る展開を見せてチーム力の向上を感じさせた。
さて、今週末はライバル京都ハンナリーズとの今期初対戦。浜口HC体制も4年目となり、経験豊富な戦力構成で成熟したチームである京都は今期、30勝6敗勝率8割3分で首位の沖縄、2位浜松・東三河と同率3位で首位を狙っている強豪。
過去5シーズンの通算対戦成績は以下のとおり。
2009-10 滋賀6勝2敗
2010-11 滋賀4勝2敗(プレイオフ1stラウンド 滋賀ホーム2勝1敗滋賀CSF進出)
2011-12 滋賀2勝2敗
2012-13 滋賀3勝1敗(プレイオフ1stラウンド 滋賀ホーム0勝2敗京都CSF進出)
2013-14 滋賀1勝3敗(プレイオフCSF 京都ホーム1勝2敗京都ファイナルズ進出)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
通算成績 滋賀16勝10敗 *プレイオフ3勝5敗
通算成績は滋賀が上回っているものの、直近2シーズンでのプレイオフ敗退が悔しいところ。
京都は3シーズン連続で有明ファイナルズ進出しており、通算成績とは逆に、実績は逆転されている京都に胸を借りるチャンス。
今期は開幕前のプレシーズンゲームでも完敗したものの、その後、レイクスもグッと成長しており、土日両日とも激戦は必至。
会場の守山市民体育館を満員の滋賀ブースターで埋めてチームに力を与えよう!